韓国語発音
- 2007/12/11(火) 16:00:05
○韓国語発音
◆音節構造
韓国語の発音は(C)V(C)の構造を持つ。ここで、Cは子音、Vは母音である。ハングルによる表記では、CVCCのように書かれることがあるが、実際には音節末の子音は2つのうちどちらか1つしか発音されない。伝統的に音節頭子音を初声、母音を中声、音節末子音を終声という。終声をパッチム()ともいう。パッチムは「支え」という意味の韓国語である。ハングルによって韓国語を表記した場合、一つの音節を表す方形の文字の底の部分に終声が来るためこれをパッチムと呼ぶのである。
◆母音
韓国語の本土方言は基本的に/a/, /ɛ/, /e/, /i/, /ɔ/, /o/, /u/, /ɯ/の八つの母音を持つ。
ソウル方言では/e/と/ɛ/の区別がほぼ失われ、/e/という一つの音韻に同化した。この変化は慶尚道方言に始まり、北上してソウルを含む中部方言にまで伝播した。済州方言においては/o/と/ɔ/の同化が進んでおり、また北朝鮮の平安道方言では/e/と/ɛ/、/o/と/ɔ/、/u/と/ɯ/の同化が進んでいるといわれている。また、地域によっては/y, ø/の音韻が存在する場合もある。これらは他の地域においては/wi, we/となる。
/ɯ/は/ɨ/と表記されることもある。/ɯ/も/ɨ/も非円唇の狭母音であり、違いは後舌であるか中舌であるかである。
韓国語の長母音は第一音節のみに現れる。現代ソウル方言ではその弁別的機能は失われつつある。
韓国語における二重母音には上昇二重母音/ja, ju, je, jɔ, jo, wa, wi, we, ɯi/などがある。/ai, ei, oi, au/などはそれぞれの母音がほぼ等しい長さと強さ発音されるため、(下降)二重母音とはみなされず、単純に短母音の連続(連母音)とみなされる。
◆子音
韓国語の破裂音、破擦音には平音/濃音/激音の対立があり、摩擦音には平音/濃音の対立がある。平音は有声音の間で有声音、それ以外の環境では無声音として実現され、若干帯気する。濃音は咽頭で第二次調音を行う無声無気音、激音は帯気音である。これらの音声的要素の他にVOT(Voice Onset Time、子音の長さ)や(第一音節における)後続母音の高低などの音律的要素も平音/濃音/激音を区別する上で重要な役割を果たしており、音素的対立の主な要素が何であるかに関しては未だに統一された見解がない。 語頭の平音「・、・、・、・」は無声音だが、特に英語からの外来語では原音に近いよう有声音で発音することが奨励される。
濃音は/p’/のようにIPA“’”を用いて表されるのが一般的だが、これはIPAでは放出音(声門における二次的調音)を表す記号であり、咽頭における二次的調音を行う朝鮮語の濃音を表記するのにはふさわしくないため、代わりに/p*/のような表記によって咽頭における二次的調音を示すべきだという提案もある。声門閉鎖音を表す/ʔ/を用いて濃音を/ʔp/のように表記することもあるが、正確なIPA記述とは言いがたい。
/l/は多様な条件異音を持ち、音節頭でははじき音[ɾ]、音節末では側面摩擦音[l](話者によってはそり舌音[ɭ])である。音節頭にあっても、前の音節末の子音が[l]の場合には[l]となる。また、音節頭の[l]は口蓋音化もするが、これについては後述する。
音節頭に /ŋ/が現れることは無い。また、音節末に現れるのは/p, t, k, m, n, ŋ, l/の7つのみである。音節末の破裂音/p, t, k/は未破音(内破音)であり、学習書では[p, t, k]という非IPA音韻/音声表記も広く行われている。音節末の破裂音は後ろに続く音節の初声が/s/であるときにははっきりした破裂を示し、[p, s, k]として発音される。
◆ピッチアクセント
中期朝鮮語には日本語に似た高低アクセントが存在した。韓国ではこれを声調と呼んでいるが、モーラ内での音の上がり下がりがないという点において中国語の声調とは異なる。現在でも一部の方言では高低アクセントが弁別的機能を持っている。韓国におけるソウル方言を基本とした標準語にはアクセント体系が存在しない。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用
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